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コラム:桜の狂い咲きから見る、植物の面白み。

2020年01月24日

皆さま、お世話になっております。富士市の外構・エクステリアの株式会社グリーンテル緑訓です。今回のコラムは、ここ暖冬と、桜の「狂い咲き」をテーマにお話ししようと思います。

 

このシーズン、植物は1番のオフシーズンですが、ここ富士市でも稀に見る怪現象が起きていることは、皆さまご存知でしょうか。

 

富士市の入山瀬公園では今、花を咲かせている桜が3本あります。

令和2年1月20日:富士市入山瀬公園にて

いわゆる「狂い咲き」という現象です。


狂い咲きとは・・・

狂い咲きとは、花芽が分化した後、葉が異常落葉したりしてABAの供給(個体差がある)が無くなり、その後高い気温が続いたりすると、休眠状態を経ないで成長し、開花してしまう現象のこと。


通常、桜という植物は「摂氏5度」を体感をしないと咲かない植物と言われています。

今回狂い咲きを確認できた桜は、3本の古木(太い桜)で、2部咲き程度開花しておりました。

その他の桜の木は咲いていないのに、なぜ3本だけ咲いてしまったのか。ここに、自然の面白さが隠されています。

 

風の通り道で体が冷えた桜

上にもお伝えしましたように、桜は5度の体感を経験しないと、開花しない植物です。

今回、狂い咲きと起こしたこの3本は、入山瀬公園の「風の通り道」に植わっている桜で、風の影響で一度気温が5度まで下がったと考えれられます。他の桜よりも低い体感を感じた3本ということになります。

 

通り道に植わっていた桜たちは、5度を体感した後、暖かい日が続いた年始から数日間の間に、春の到来と勘違いしてしまい花が咲いてしまったと推測されます。

令和2年1月20日:富士市入山瀬公園にて

写真をご覧いただくとお分かりのように、芽が潤んでいるのがお分かりかと思います。(咲きそうな状態を「芽が潤む」と言います。)

 

おそらく、この3本の桜は今年の春に花を咲かせることは無いでしょう。しかし、植物は我々人間が思っている以上に利口な生き物です。この後、この桜はどんな行動を起こすのか。ご紹介しましょう。

 

本能的に「見切り」をつける桜たち

桜にとっても、花を咲かせて、実を付けるという行為はとても体力を使うことです。春の到来と勘違いをして、開花をせずに潤んだ芽は残念ながら腐ってしまいます。

 

すると桜は「押してダメなら引いてみな。」と言わんばかりに、即座に花を落とし、新芽を実らせるために見切りをつけます。誰に言われることもなく、今までの歴史と経験とDNAが判断するのです。

 

植物は、人間と違い、自分の根を張っている地面移動することができません。ということは、自分が吸うことができる養分は限られている、ということを意味します。

 

限られた養分の中で、後世に自分の命を繋げるために、植物は自分で判断をして命を繋いでいるのです。このような現象からも、植物の面白さを感じることができます。

 

植物は我々人間が思っている以上に利口な生き物です。時に、我々人間の想像からかけ離れた現象を見せてくれます。

 

一言に「狂い咲き」と言っても、視点や観点を変えることで、ますます植物の魅力にお気づきになると思います。

 

言葉にせずとも、ただそこにある植物と向かい合うことで、彼らは人間に大切なことを教えてくれています。皆様も、お庭の植物に想いを馳せ、彼らのメッセージに耳を傾けてみたらいかがでしょうか。きっと、素晴らしい発見があると思いますよ。

 

株式会社グリーンテル緑訓

藤田